他人事じゃない本当は怖い糖尿病 【糖尿病ってどんな病気編】

突然ですが、「糖尿病」ってどんな病気かご存知ですか?

太った人がなる病気?
若い自分には関係ないよね?
甘いものの食べ過ぎ?
糖尿病の人を知っているけど、普通に生活してるよ。生活に支障ないんでしょ?

多くの方はこのように考えるのではないでしょうか。
上で書いたこと、半分当たりで半分外れなんです。
本連載では、糖尿病の基礎知識から糖尿病にならないための日常生活まで3編に分けてご紹介致します。

糖尿病ってどんな病気?

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの機能が十分に作用しなくなることで血糖値があがり、全身の至るところにあらゆる障害をきたす疾患です。
今や糖尿病は日本国民の5人に1人以上が患者かその予備軍と言われている程増加している生活習慣病です。
一度発症したら悪くなる一方で現在の医療では完治はしないと言われています。
また、発症するまで痛みなどの自覚症状がほとんどないため「サイレントキラー」とも呼ばれています。
本人の気づかないうちに病状が進行しているケースも多く、気づいた時には合併症も出ていた・・・なんてことも。

 

1型糖尿病と2型糖尿病

糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病に分類されます。
大体の違いは以下の表の通りなのですが、今回の連載でフォーカスしたいのは2型糖尿病です。
なぜなら1型糖尿病は突然発症し、原因が不明なことが多いのですが
2型糖尿病は生活習慣や環境因子などによって発症する要因が大きく変わってくるためです。

1型糖尿病 2型糖尿病
発症年齢 子供や若い人に多い 中高年に多い
体型 瘦せ型に多い 太った人に多い
発症の仕方 急激に発症し、病状の悪化も急速 ゆるやかに発病し、進行もゆっくり
治療方法 インスリン注射 食事・運動療法。

進行状況によっては飲み薬とインスリン注射

どうして糖尿病になるの?

そもそも糖尿病は血糖値を下げるホルモンであるインスリンの「分泌能」の低下とインスリンの効きが悪くなる「抵抗性」が上がることが原因で起こる疾患です。
健康な人でも血糖値の高い状態が続けば、インスリンを分泌する膵臓が疲弊して糖尿病になるのです。
膵臓の疲弊イメージ

参考:メディマグ.糖尿病

1型糖尿病の原因

1型糖尿病の原因は正確にはわかっていませんが、関係する因子としてあげられるのは次の2つです。

  • 1型糖尿病にかかりやすい体質を持っている。
  • 何らかの原因により、インスリンを作っているすい臓の一部が破壊される。

 

2型糖尿病の原因

2型糖尿病は、食べすぎや運動不足といった生活習慣や年齢、ストレスなどといった要因が複雑に絡み合って発症する疾患です。
前述したインスリンの「分泌能」は欧米人よりも日本人の方が低いと言われています。
インスリン分泌能

また、日本では長らく魚中心の質素な食文化が根付いていましたが、
昨今の肉やファストフード中心の食の欧米化の煽りを受け、肥満傾向にある方が多くなってきています。
肥満になるとインスリンが効きにくくなってしまう「抵抗性」が上がってしまい、
膵臓がなんとか血糖値を正常にしようと頑張ってインスリンをたくさん分泌するので膵臓が疲れてしまうのです。
血糖値が高い状態が続くと膵臓のβ細胞というインスリンを作っている細胞が壊れてしまい、
どんどんと血糖値を下げる能力が低下して行ってしまうのです。
そしてこの壊れたβ細胞は回復することはないと言われています。
これが糖尿病は治らない病気と言われる要因です。

 

まとめ

前編では糖尿病ってどんな病気か、どうして糖尿病になるのかということについてお話致しました。
1型糖尿病の原因はよくわかっていないというのが通説ですが、
2型糖尿病は生活習慣の改善で予防できそうだということがわかりました。
次回は糖尿病になったらどうなるのか、その実態をお送り致します。
美味しくお酒を飲み続けるためにも健康には気を付けましょう!

 

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